東アジア4国際都市の脆弱地区の調査、ならびに環境社会再生への方法の探求

研究代表者
山家京子(神奈川大学・工学部・教授)

研究分担者
〔学内〕趙衍剛(工学部教授),重村力 (工学部教授),内田青蔵(工学部教授),曽我部昌史(工学部教授),松本安生(人間科学部教授),中井邦夫(工学部准教授),久田和孝 (外国語学部助教),鄭一止(工学部特別助手)

研究の目的と概要

目的

横浜(日本)、台北(台湾)、水原(韓国)、哈爾浜(中国)は、近代において似たようで異なる複雑な国際的背景の中でそれぞれ発達してきた。また各都市には、都市の整備発展過程から外れ、環境的社会的課題を有するさまざまな脆弱地区を抱えている。これらの地区もまた都市の発展過程における複雑な国際的背景を反映している。本研究はこれら4都市の脆弱地区の課題・背景を調査し、相互比較した上で、その再生戦略についても相互比較し、国際的討論を深め、再生計画のアジア的計画論を構築しようとするものである。

概要

神奈川大学建築学科はすでに8年間この4つの国と地域の都市との建築教育を通じた交流を継続しており、これら都市の拠点大学である台湾科技大学、成均館大学校、哈爾浜工業大学(2013年同済大学・武漢工業大学から哈爾浜工業大学に変更)と協働してこれにあたっている。国際交流事業では、国際交流シンポジウムを通して各大学から集まった研究者たちの間で議論を行うとともに、学生交流設計ワークショップを通して具体的な再生のための設計提案を行ってきた。本研究はこれら4大学との研究交流を素地として、環境政策・住民運動や韓国文化・政策を専門とする研究分担者との共同により、多様な観点からの4つの脆弱地区を比較研究する。
具体的には、調査対象地として8年間の国際交流事業で取り上げられた、あるいは取り上げる予定の以下の4つの地区を各国から選定し、そこでの議論及び学生提案を土台としながら、資料収集調査ならびに公開研究討論会の開催を実施する。これらの脆弱地区の多くは、貧困エリアとして都市計画家や行政の関心からも外されてきたものの、旧市街地の中心に位置しまちの形成史と深くかかわってきた地区として、建築・都市計画・都市社会など、さまざまな分野に渡ってその研究意義は高い。ひいては、各国の研究者の間での議論を通して環境社会再生に向けての方法論を探っていく。

研究計画

1. 4都市に関わる資料収集
2. 香港・脆弱地区現況及び再生事例調査
3. 公開研究討論会
4. 追加調査の実施
5. 研究成果のまとめと成果報告