お知らせ

2024.03.02

「2023年度 神奈川大学SDGsアワード」結果発表・授賞式開催

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3月2日(土)、「2023年度 神奈川大学SDGsアワード」が、みなとみらいキャンパス 米田吉盛記念ホールにて開催されました。本学在学生を対象にSDGsの認知と意識を高めることを目的とし、2021年度より開催する本イベント。ボランティアやサークル活動、地域活動、ゼミや研究室における学修・研究成果、企業等のSDGs関連の課題解決に役立つアイディア等、「学生によるSDGsに関するポスター」を広く募集し、今年度もアイディア溢れる秀逸な作品が多く集まりました。

協賛企業・団体、関係者が列席し、一般観覧者が見守る中、一次選考を通過した9チームの学生たちが最終プレゼンテーションに臨み、質疑応答、審査委員による最終選考を経て、各項目受賞作品が決定し、授賞式を行いました。

授賞式終了後には、学生と企業・団体の皆さんとの交流もあり、みかんうどん、三浦かぼちゃカレー、サッカー部が作った野菜の販売も行われました。

また、みなとみらいキャンパスのある横浜市西区内の小学校、中学校、高校を対象にした「にしくSDGsパネル展」の授賞式も行われ、「環境賞」「社会・経済賞」「西区長賞」が発表されました。

主催

神奈川大学

後援

横浜市、一般社団法人横浜みなとみらい21

協賛

株式会社ありあけ、神奈川大学生活協同組合、グローブシップ株式会社、神奈川県民共済生活協同組合、京セラ株式会社、株式会社横浜銀行、愛知株式会社、アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー、株式会社キクシマ、高砂熱学工業株式会社、東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社、東京ケータリング株式会社、株式会社フジタ横浜支店、丸紅リアルエステートマネジメント株式会社、リコージャパン株式会社、ウェスティンホテル横浜、ザ・カハラ・ホテル&リゾート横浜、富士フィルムビジネスイノベーションジャパン株式会社、株式会社横浜グランドインターコンチネンタルホテル、横浜ベイホテル東急

協力

神奈川新聞社

受賞作品

最優秀賞 チーム名:ろくらぼ

<デザインコンセプト>

私たち六角研究室は「koyart 」という“小屋とアート”を融合した、生産者と消費者を繋ぐプロジェクトを行なった。食品ロス問題の解決を目指すと同時に、地域の交流を促した。私たちはこの活動を通してSDGs17のうち11、12を達成しようと考えた。

 

<審査講評>

建築学部の研究室ならではの視点を取り入れた「野菜小屋」の仕組みを通し、課題となっている食品ロス問題に加え、地域活性にも資するプロジェクトを、具体的に進めている点が評価のポイントとなった。豊作を願い祝う「神輿」と三浦半島の「大根」という独創的なモチーフが印象的で、ポスターとしても大変優れた作品となっている。

KU奨励賞 チーム名:win-winカレープロジェクト

<デザインコンセプト>

私達のプロジェクトは、食品ロス100㎏の削減を目指し、三浦半島で発生する規格外野菜の利用法を考案し、レトルトカレーとして商品化しました。日本では、毎年500万トン以上の「食べられるけど捨てられてしまう食材」が廃棄され食品ロスとなっている。これはWFPの総食糧援助量よりも多く、食品ロスの改善は急務です。私たちは、キズなどで市場に出る前に廃棄される野菜、「規格外野菜」の削減を目指しました。

 

<審査講評>

持続可能な消費と生産システムの構築を目指し、人々の食生活を変えようとする試みを高く評価しました。また、フードロスの削減を通じて地域の発展と活性化にもつながるので、今後の活動に大いに期待しています。

KU奨励賞 チーム名:栗田谷レンジャーズ ~水を救え~

<デザインコンセプト>

本学国際寮『栗田谷アカデメイア』のレジデンスアシスタントより構成される栗田谷レンジャーズは、深刻化している水不足問題を解決すべく、水資源の大切さと水不足への問題意識を広めることを目的に、寮でのSDGsプログラム、神大フェスタで「ろ過器を作る」ワークショップを実施した。身近な材料で濾過装置を作る体験を通し、綺麗な水資源を享受できる環境の重要性を伝え、迫りくるSDGs達成期限前に問題解決案を模索した。

 

<審査講評>

水は古来より最も重要な資源であり、文明の発祥から今日に至るまで水問題にいかに対処するかは常に優先順位の高い課題である。飲料水、農業灌漑、工業用水から、洪水、津波、海水汚染対策など幅広い側面を有している。濾過作業を通じて水との対話を始める試みは皆の関心を集める上で面白い。水色一色のポスターは好感を抱かせる。

ありあけ賞 チーム名:由井研究室

<デザインコンセプト>

日本はエネルギー資源に乏しく自給率が非常に低い。そのほとんどを海外からの化石燃料輸入に頼っている。しかし火力発電はCo2排出による地球温暖化の問題を孕んでいる。経産省は今後再生可能エネルギーを主力電源化することを目指しており、なかでもソーラ発電に対する期待は大きい。しかし平地の少ない我が国の国土では開発に限りがある。そこで島国ニッポンならではの解決法として海中で発電する方法を実証実験している。

 

<審査講評>

SDGsにふさわしい取り組みであると思い選ばせていただいた。海中ソーラー発電の取り組みはクリーンエネルギー開発には最適だと思う。また日本は海に囲まれており、実用化されれば広まる可能性は非常に高いと感じた。この研究の成功を願っている。

神奈川大学生活協同組合賞 チーム名:おだわらみかんプロジェクト

<デザインコンセプト>

私たちおだわらみかんプロジェクトは、学生が主体となり、小田原市内のみかん農家や製麺所と連携し、「廃棄みかん」に焦点を当て、みかんを使った特産品の開発による地域貢献を目的に活動している。学生の斬新なアイディアにより「みかんうどん」を考案。合計で、10箱相当のみかんから6.2kg分の皮を使って600食以上を製造・販売した。多くの人に小田原の抱えるみかんの問題について知ってもらう事ができた。

 

<審査講評>

当組合の食堂は学生に「楽しく食事をしてほしい」「美味しく食べてほしい」という思いから食材に拘っています。学生理事に高評価であったこと、県内産の食材を用いたことから選出しました。ただし、食堂で提供するにためには「安定供給」と「質」が必須です。県内農業の問題意識向上のために、さらなる活動に期待します。

グローブシップ賞 チーム名:道用ゼミリパーパス部

<デザインコンセプト>

大量生産・大量消費が主流の現代で、壊れたり、使えなくなったりしたら捨ててしまうのではなく、リパーパスという新たな取り組みによって、リサイクルほど大きな規模ではなく個人で完結する小さな規模でモノを使い続けることやゴミの削減を促すための道用ゼミでの取り組みの紹介です。

 

<審査講評>

今回アワードの最終候補となった17作品のポスターの中で「リパーパス」の言葉はひと際目を引いた。道用ゼミは文字通り自分たちが使ってきた物を誰でも手軽に再利用することで“作る責任と使う責任”を果たす取組みを身近に可能にした。今後の継続と一層の拡大を期待している。

神奈川県民共済生活協同組合賞 チーム名:KUピースファーム

<デザインコンセプト>

私たちは人とのつながりをテーマにKUピースファームを行っています。高校生や社会人の人達と交流をしていき雑草だらけの耕作放棄地を1年を通して様々な野菜を収穫できる環境を作りました。また、そのような野菜を私達サッカー部の食堂やお店へ展開をし部産部消も可能にしました。そして地域活性化活動として竹山団地の方に収穫した野菜を料理で食べてもらいました。そのような人との関わり合いの中で達成感を感じました。

 

<審査講評>

竹山団地(横浜市緑区)に近い耕作放棄地を農業を通じた多世代交流の学びの場とするために、サッカー部が高校生や社会人らとともに、ファームで野菜を育てサッカー部の食堂で作る食材として使うほか、お店へ野菜を提供して地産地消の取組みに貢献している。

京セラ賞 チーム名:SEAds(シーズ)

<デザインコンセプト>

SEAdsは、ものづくりを通してつくる環境や人材を拡充し、それにより人と人が繋がる社会の実現を目指す団体です。ものづくりの経験は個人の想像力や可能性を広げ、人生を主体的に切り拓く力に繋がります。一方、現在の公教育や社会環境ではその力を養う機会が不十分です。我々は、人々がワークショップを通してものづくりの魅力に触れ、身近に感じることで、自身の能力を知り主体的になるきっかけを提供できると考えます。

 

<審査講評>

モノを作ることによって、その作り方や仕組みに対する「なぜ?」「なに?」が生まれます。こういった単純な事から自然科学への興味が芽生え、理系人材を増やしていくきっかけになるイベントになると思います。このことはものづくりに携わる企業として非常にうれしく思います。

横浜銀行賞 チーム名:かながわユースフォーラム2023

<デザインコンセプト>

若者の「活動をしたい」気持ちを開花させる。地域と学生が繋がる「かながわユースフォーラム」も今年で4年目を迎える。継続している取り組みだからこそ生まれた「えん」や、新たに地域の声を聞くことで「えん」を生み出し、学生が学生に広げていく。そして、この活動を通して得た経験を人を通じて次世代へ伝える事でより豊かな人が住むまちが作られていく。この循環を継続することで、よりよい地域との関わりを追い求めたい。

 

<審査講評>

かながわユースフォーラム2023が展開する『えん(円・縁・援)』を通じた活動を継続させることで、社会の課題解決につながるデザインが非常にわかりやすく、地域とのリレーション、社会の課題解決への取り組みを重視する横浜銀行の理念と一致し、評価した。